へっぽこ入院日記 2017
食事も段々と取れるようになっていき、激痛も少しずつ良くなっている気がした。
しかし、いつまでこの激痛や熱、そして吐き気が続くのだろう・・・という不安は依然として残っていたのです。
相変わらずベッドの上から起き上がるのも大変だったけど、初日よりかは動けるようになってきた。
余裕が出て来たからか、スマホで「自分と同じ症状の人はいるのか」を調べてみたくなった。
動くのは辛いけど、基本的には暇なので、取り敢えず検索してみる。
検索のキーワードは「虫垂炎」「術後」「高熱」「吐き気」「絶食」とかだったかな。
すると1件のブログが目にとまったのです。
そのブログをじっくり見てみると・・・。
・鼻からの治療をしたけど効かなかった。
・再手術した。
・入院は1ヶ月続いた。
・退院後も食事制限が残った。
何ということでしょう。
症状も似ているし、自分も同じなのではないか・・・と不安がより一層不安に。
この不安な状態を「不安不安大佐」と勝手に呼ぶことにします。
見なければ良かった。
しかし、すぐにこの不安になる考えを改める事になります。
ブログって、目的を持って見ていても、気が付くと違う目的や内容のブログを見る事ってあるではないですか。
どう辿っていったかは覚えていないけど、1つのブログに出会ってしまったのです。
そのブログは「癌の闘病ブログ」。
お姉さんが癌になり、闘病の様子等を妹さんが書いているブログなのです。
人生でこんなに集中したことがあるか?というくらいに一気に最後まで読んで、涙が止まらなかった・・・。
最後にお姉さんの写真が載っていたのですが、もうそこで泣きまくった。
いつの間にかに「不安不安大佐」から「ワンワン(泣く)大佐」と変わっていたのです。
点滴をしているオッサンがベッドの上で号泣。
同室の人に見られたら恥ずかしいけど、カーテンで仕切られているから大丈夫。
そういう問題ではなく、ここまで泣いたのはドラえもんの結婚前夜を見た以来かも知れません。
この「癌の闘病ブログ」を見て思ったこと、それは・・・。
「虫垂炎で何を不安になっているのか。もっと大変な人はたくさんいる。」
と言うことです。
このくらいで不安になって弱音を吐いてどうする。
よく芸能人の方々が癌の闘病ブログを書いているけど、本当に凄い。
自分がその状況・立場に置かれた時に、ブログなんて更新できるのか?
いくら広告費などで稼げるとしても、とても書けたものではないと正直思う。
この入院日記はこの時の思いから書いているのです。
もちろん、ある程度は元気になっているからこそ書けるのだけど・・・。
弱小サイトなので、検索からはひっかからないでしょうけど、たまたま見た方がいた場合、同じ症状だとしても大したことがない。
もう少し頑張れ!すぐに良くなる!
というのが伝われば、と考え記録に残しています。
「癌の闘病ブログ」に偶然出会え、かなり考え方が変わった気がする。
そして、忘れかけていた家族の大切さも教えてくれたのです。